シロノクリニック城野親徳の美容コラム

シロノクリニックの城野親徳です。レーザー治療、美容皮膚科の治療において、国内屈指の症例数を持ち、25年以上に渡り美容レーザーのパイオニアとして走り続けてきました。クリニック経営の傍ら、ドクターズコスメを開発、提供し、ドクターシーラボCEOも務めています。

【城野親徳の美容コラム】 日焼け止めの成分「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」って?

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春は紫外線量が一気に増える季節。
一方、肌の方は冬の間にメラニンが少なくなっていますので、紫外線のダメージを受けやすい状態です。
毎日の紫外線対策として忘れずに日焼け止めを使用することが大切です。

毎日使うものだからこそ、日焼け止めは成分にも注目して選びたいもの。
シロノクリニック総院長 城野親徳が紫外線の成分についてお伝えします。



紫外線をカットする成分には2種類ある

日焼け止めに含まれる紫外線を防ぐための成分は、主に「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」の2種類に分けられます。

紫外線吸収剤は、紫外線のエネルギーを吸収し、化学反応によって熱や赤外線に変換して放出するタイプの成分です。
紫外線散乱剤は、紫外線のエネルギーを反射・散乱させることで物理的に跳ね返すタイプの成分です。



それぞれのメリット・デメリットは?

紫外線吸収剤は無色透明なので白浮きがなく、配合した日焼け止めは滑らかで塗り心地が良いという特徴があります。
ただし、吸収できる紫外線の量や種類に限りがあり、化粧品として配合できる量が法律で制限されています。
このため、紫外線吸収剤のみを配合した日焼け止めのSPF値やPA値は比較的低めになります。
また、有機化合物であるため人によっては肌に刺激を感じる場合も。

紫外線吸収剤として用いられることが多い成分には以下のようなものがあります。
・t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン
・メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
・オキシベンゾン-3
・ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸オクチル

一方、紫外線散乱剤は、ファンデーションやフェイスパウダーなどに白色顔料として用いられることが多い「酸化チタン」や「酸化亜鉛」などが主なもの。
これらは化学変化による処理は行わないため、比較的効果が長く続くことや、紫外線の種類を選ばないためUVA、UVB両方防ぐことができ、肌への刺激も少な目という利点があります。
ただし、白浮きしやすくやや塗りづらいのが難点です。

日焼け止めには、どちらかだけを配合しているものと両方を組み合わせたものがあります。
それぞれの特徴を理解した上で、自分の肌や生活スタイルに合う日焼け止めを選ぶようにしたいものです。