シロノクリニック城野親徳の美容コラム

シロノクリニックの城野親徳です。レーザー治療、美容皮膚科の治療において、国内屈指の症例数を持ち、25年以上に渡り美容レーザーのパイオニアとして走り続けてきました。クリニック経営の傍ら、ドクターズコスメを開発、提供し、ドクターシーラボCEOも務めています。

【城野親徳の美容コラム】 冬の肌悩みで最も多いのは「乾燥」  まずは乾燥するメカニズムをしっかり知ろう!

f:id:shirono-blog:20181216214928j:plain

 



季節を問わず「肌の悩み」はつきませんが、とりわけ冬は肌のコンディションが悪くなる季節です。
多くの女性が冬に肌トラブルを感じており、そのなかでも最も多いのが「乾燥」です。

今回は乾燥するメカニズムをシロノクリニック総院長 城野親徳がご紹介します。




肌の水分を保持する角層

肌の乾燥は肌(角層)の水分が減少し乾いている状態です。
ここでは肌の構造も含め、乾燥するメカニズムや潤いに必要な要素をご説明します。



角層の重要な機能

肌は大きく分けると、目に見える側から「表皮」「真皮」「皮下組織」の3つの層で構成されています。
さらに表皮の最も外側にあるのが「角層(角質層)」で、水分を保持する重要な役割を担っています。
角層は厚さ0.02mmほどのとても薄い膜ですが、「保湿機能」だけではなく乾燥や外的刺激を防ぐ「バリア機能」も備えており、健康な肌を維持するのに欠かせない細胞です。
しかし肌が乾燥するとターンオーバーに乱れが生じ、保湿機能やバリア機能をしっかり備えていない不完全な角層細胞がつくられます。
その結果、肌はますます乾燥し、肌あれやシワなどトラブルを引き起こす悪循環を招くのです。



潤いを保つのに必要な3つの要素

細胞間脂質
角層にある「角質細胞」同士の間にあるのが「細胞間脂質」です。
この細胞間脂質が水分の蒸発を防ぎ肌の潤いを保ちます。
半分近くがセラミド、それ以外は脂肪酸コレステロールで成り立っています。

天然保湿成分[NMF(natural moisturizing factor)]
天然保湿成分は角質細胞のなかにあります。
皮膚にもともと備わっている保湿成分の総称で、アミノ酸などで作られています。
天然保湿成分はターンオーバーの過程で作られ、加齢とともに減少します。

皮脂膜
皮脂膜は汗と皮脂が混ざってできたもので、肌表面を保護する役割があります。
「天然クリーム」とも呼ばれ、潤いを保つためには皮脂が適度に必要です。



健康な角層 を作ろう

肌の乾燥には角層の状態が関係するので、肌水分や潤いを保つために角層を健康にするケアを日々行うことが大切です。
肌のバリア機能、保湿機能、細胞間脂質を整えるために適した化粧水や乳液をしっかり浸透させましょう。
多すぎたり少なすぎたり、自己流で乳液を使用しなかったりなどせず、正しいケアでキメを整えましょう。
また、ターンオーバーを促すためにはバランスのとれた食事も欠かせません。
タンパク質やビタミン、セラミドなどを適度に取り入れ、動物性脂肪や添加物は控えましょう。
他にも睡眠不足やストレス、体調不良も乾燥につながります。
日頃のケアや生活習慣に注意し健康な角層に整えましょう。